新型コロナウイルスの感染拡大により、昨今では自宅の空気環境への関心が高まっています。
そんな中、空調業界では「換気のできるエアコン」というカテゴリが新たに生まれました。
もっともはやく発売したのは「ダイキン」次いで「パナソニック」も2022年に発売を開始しました。
しかしこの「換気」は本当にエアコンに必要な機能なのでしょうか?
結論から申し上げます。
エアコンに換気機能は必要ありません!
なぜならエアコンの換気機能は、あくまでおまけ程度の機能であること。
そして、その機能ですら100%発揮することは非常に難しいのです!
本記事を読めば、あなたの部屋に換気機能付きエアコンが本当に必要か?がわかります。
それでは詳しく解説してまいります(^^)v
エアコン取付-えん-では愛知県、岐阜県を中心にエアコンの取り付けを行っています。
それ以外の県の方でも伺える場合がありますので是非一度ご連絡ください。
出張費用は無料です。
お急ぎの方の対応も承っております。
換気機能ってなに?
エアコンの換気機能とは「冷暖房しながら空気の入れ替えができる」というもの。
従来、「空調」と「換気」は別のシステムで行うものでしたが、エアコンに換気機能がついたことによって1つのシステム(エアコン)で空調・換気を行うことができるようになりました。
換気能力
ではエアコンの換気機能にはどれだけの能力があるのでしょうか?
いまあなたが設置しようとしている部屋に対して十分な換気量を満たしているか確認してみましょう(^-^)
引用元 ダイキンカタログ
上記はダイキンのカタログの抜粋になります。
赤枠をご覧いただくとわかるように、換気量はエアコンの能力によって変わります。
では仮に6畳用のエアコンで換気量が足りているか見てみましょう!
計算方法を解説すると、小難しいことになってしまいますので「こーゆー計算方法があるんだなぁ」というくらいで見てもらえれば大丈夫です!
計算式により、6畳の部屋に必要な換気量は、11.88㎥/h
ダイキンのエアコン6畳用に備わっている換気量は22㎥/h
数値上、換気量はクリアです!
なのでエアコンの換気能力はきちんと十分な換気量は満たしているということが分かりますね!
ほかの畳数のものも計算したところ、6畳用以外ものもすべてクリアしています!
外気をそのまま部屋にいれない
みなさんがお住まいの家には「給気口」って設置されてますよね??おそらく壁に付いているケースが多いと思います。
真冬って外の冷たい風がそのまま入ってきて、寒い思いをされたことはありませんか?
エアコンの換気機能を使えば、それが解消されます!
引用元 ダイキンカタログ
上記のように、外から取り込んだ空気を、エアコンが冷暖房してから室内に入れてくれます!
すなわち、「新鮮」で「暖かい」空気が部屋の中に入ってくるということですヽ(^o^)丿
寒がりの方には非常に助かる機能ですし、真夏な場合はジメっとした空気が冷やされて入ってきますので湿気対策にもなりますね!
急いで換気ができる
例えば、部屋の中の空気を早く入れ替えたい場合、エアコンの換気機能が役に立ちます(^^)v
先述のとおり、部屋の換気量は十分に満たしているので、「建物自体の換気扇」+「エアコンの換気」で通常よりも早く空気の入れ替えをすることが可能です。
臭いや湿気、もやっとした空気の停滞も短時間で解消できるでしょう!
おそらく臭いに関して一番多いケースは、焼肉ではないでしょうか??
ダイニングでの臭いであれば、エアコンよりこちらの方がおすすめです。
https://rintaka.com/kukirei
エアコンに換気機能がいらない理由
ここまで紹介してきた内容を見ますと、「とてもいい機能ではないか!」「ぜひとも購入したい!」
と、考える方が多いとは思います。
でもちょっと待ってください!
実はこの機能、きちんとした条件を満たさなければ、能力を発揮することができません!
いま購入するか迷われている方は、このあと解説する内容をすべてクリアにできた場合だけ購入するようにしてください!
配管長は4mまで
この換気機能を十分に発揮するためには、配管の長さを短くすることが条件になります。
配管とは、室内機と室外機をつないでいる管のことを指します。下画像の赤枠のところです!
カタログに記載されている換気性能を発揮するには、配管の長さを4m以内にしなければなりません。
これはカタログにもきちんと明記されています。ちょっと文字は小さいですが・・(^_^;)
位置関係で言いますと、「取り付けるエアコンの真裏に室外機がある」というイメージです。
それ以上に距離が延びる場合は、2m伸びるごとに換気能力が約7%低下してしまいます・・。
この条件は、どこの家でも満たせているものではありません。
いま購入を検討している方は、室外機の位置を確認しておおよそで良いのでどれくらいの長さになるか確認して見てください。
せっかく高いお金を払って購入しても、能力が十分に発揮されなければ本末転倒。
かならず確認するようにしてくださいね(^-^)
隠蔽配管はNG
この換気機能付きのエアコン、従来のエアコンより配管が1本増えます。
冷やしたり温めたりするための配管だけではなく、換気用のホースが追加されるんです。
このホースがあると、配管の太さが大きくなるため、建物の配管欠きこみ基準をオーバーする場合があります。
簡単にいうと、壁や天井の中を配管を通すことができなくなってしまうというわけです。
すなわち「隠蔽配管」は不可ということになります。
もちろん絶対にできないというわけではなく「壁をフカす」などして、建物構造に影響を与えないようにすれば隠蔽配管も可能です。
しかしその分、お部屋のスペースが狭くなってしまうのであまりおすすめはできません。
設置するなら「露出配管」にしましょう!
露出配管であれば、従来のエアコンと同じように設置できますので、問題なく設置することができます。
エアコンが汚れていると逆効果
筆者が、「エアコンに換気機能が必要ない!」と考える最大の理由がこれです。
エアコンの中ってものすごく汚れているってご存じでしたか??
フィルターのホコリなんて、まだかわいい方でエアコン内部にあるファンやその周辺はカビが生えて真っ黒になっています(^_^;)
そして換気される風は、この汚れているところを通って室内に入ってくるんです・・。
せっかく屋外の新鮮な空気を取り入れても、汚れているエアコンを経由してしまってはかえって逆効果!!
汚れた空気を部屋にまき散らされるくらいなら、これまで通り給気口から入ってくる空気の方が全然マシです!
もちろん給気口のフィルター掃除は必要ですよ?でもエアコンの掃除に比べればはるかに楽です(^-^)
エアコンの中がどれくらい汚れているかは、こちらの記事を読んで頂ければわかります。
我が家のLDKに設置しているエアコンです!
LDKのエアコンは確実に汚れています。しかしそれに比べ、寝室のエアコンは比較的きれいな状態で保たれていることが多いです。
なので、換気機能付きのエアコンはLDKは避けて寝室に付けるようにしましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
換気機能付きのエアコンを購入する条件は満たせましたか??(^-^)
最後にもう一度確認しておきますね!
- 配管の長さが4m以内であること
- 配管方法は露出であること
- エアコンが汚れてしまうLDKではなく比較的きれな寝室に付けること
これらの条件を満たしている方は、購入して頂いてOKです!
換気機能付きのエアコンは、あたらしいカテゴリであり今後いろいろなメーカーも発売し始めるとは思いますが
魅力的なスペックだけで購入を決めるのは危険です。
必ず、本記事で記載した条件を満たしているか確認してから検討してくださいね(^-^)
最後までお読み頂きましてありがとうございました<m(__)m>